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病院から戻る途中にあたし
達がまずしたのは、夜間も
営業してる書店でマタニティ
ブックを買うこと。



何しろいかに自分が無知
かっていうのを思い知った
から、とにかく勉強する
ところから始めなきゃいけない。



柊弥は手当たり次第に
めぼしい本を掴んで、紙袋が
ズシッと重くなるほどの
量を買い込んだ。



「とにかくこれ読んで
正しい知識を……あ、でも
お前は寝ないとダメか。

規則正しい生活を――」



リビングに本を広げたと
思えば焦ったように言う
柊弥に、思わず笑いが
こぼれてしまう。


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