「ふぁ~~ぁ……」

今日は寝不足。

変に、目が冴えちゃって……

只今、6時半。

いつものあたしなら、絶対にありえない早起き。

お母さんもビックリしてるみたい。


「行ってきまぁ~す」

「行ってらっしゃい」


今日は、2本早いバスで、登校した。

何か良い事あったりして……

あたしは、勢いよくバスに乗り込んだ。






……残念ながら、なにもありませんでしたっ!!

人は、居ないし、出会いどころじゃなかった。

教室に入ると、誰も居ない



「うわぁ……」


その光景にちょっと感動してみる。

ここなら……お昼寝できるかも!

あたしは、バックを枕代わりに眠りについた。






「ーーゆ、--まゆ、真由っっ!!」



「はああいいいいっっっ」

勢いよく、椅子から立ちあがってしまったあたし。

「美優、ど、どうしたの?」

「どうしたの?……じゃないわよ」

キッとあたしを、睨む美優は、ご機嫌ななめのご様子。

「あ、あの~~…」

バンっっっ!!!

「きゃっ…」


あたしの、机を叩いた美優。

こ……怖い……

「あんたねぇ!ちゃんとわかってんの?」

「え……何を?」

美優が発した言葉にきょとんとする。

あ…あたし、なんかした??

「真由……あんたは、わかってない」

「み……美優……?」

「あんたの…あんたの寝顔は……」

え……そんなに、汚いものだったの…?

親友にまで、こんなにボロクソに言われるあたしって一体……

よし、汚いでも、お粗末でもなんでもこいっ!!

身構えた瞬間。

「天使なのよぉぉぉ!!」



「はいィィ!?」

美優が、大きい声でそんなこと言いだすから、
まぬけな声を出してしまったあたし。

うっわぁ……

周りをみれば、クラス中の人があたし達に注目していた。

「……嘘だろ…美優ってまさか…」

「あの二人、なんかあるよね」

……とか、あらぬ話をしている。

いかーーーーーーーんっっ!!!!!


あたしの、イメージなんてどうでもいいけど、
このままじゃ、美優のイメージまで下がってしまう。

考えろ、考えるんだ、あたし!

「そうそう、天使みたいだよね、あの福田 鈴君!」

必死に考えた結果、有名な天才子役の名前を出してみた。

我ながら、上出来っ!!