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がちゃりと重いドアを押す。
靴をぬぎ、家に第一歩踏み入れる。
重かった体が解放感に溢れる。
『ただいまー。』
「お帰り。」
リビングの奥で
母ではなく、母の妹が返事をする。
母は、留守のようだ。
洗面所へ向かい、
手洗いうがいをしてから
自分の部屋へ入り制服を脱ぐ。
上はトレーナー、下はジャージ。
なんとも言えない服の合わせを着る。
着替えてすぐにパソコンを立ちあげた。
ウィーンという機械らしい音が
静かな部屋に響き渡る。
家に帰ってきてすることと言えば
母が居なければパソコンをする。
居れば飼い猫と遊び、
漫画を読むかゲームをするかだろう。
家の近くに高校の友達は居ないため
高校生になって外へ出て遊ぶことは
あまりない。
あっても一ヶ月に一回ぐらいで
どっかに行くぐらいだ。
画面が青になり、
自分のユーザーをクリックする。
カタカタとキーボードを打ち、
パスワードを入力してenterキーを押す。
「ようこそ」という画面に変わり、
デスクトップになる。
背景画面は、好きなアニメの背景にした。
パソコンをつけてもすることはないが、
アニメを見たりして暇な平日を過ごす。