――――目が覚めれば、私は三浦さんに抱き締められたままベッドの上にいた。


この白いシーツにも、三浦さんの香りが染み着いてて。それだけで胸があったかい気持ちを覚える。



私は、私自身が思っている以上に三浦さんに惚れているのだろう。


まあそんなこと、恥ずかしくて口が裂けても言えないけれど。好きとか、愛してるとはまた違う言葉に頬が熱くなった。




と。


「なーにニヤついてんの。」

「ッ…!」


そんな吐息混じりの色気だだもれな声が耳元で囁かれ、不覚にも私は肩をビクンと跳ね上がらせた。

叫び声を上げなかっただけ、よくやった私。



三浦さんはまだ少し眠そうに目をしょぼしょぼとさせながら、私を見つめていた。


意識を手放す前の情事を思い出し、頬が熱を持ち始めるのが分かった。




「菫、今日大学は?」

「午後からです。」

「バイトも…」

「あります。普通に。」