ヒラヒラなブラウスに鋼の鎧を身に纏う。

まるでどこかの王子様のような格好の彼が、三人の前に立っていた。



「リョウくん!」



王の間から牢へと続いていた廊下は、壁が破壊され、黒の男たちが傷つき倒れている。

「リョウくんがやったの?」

美津子が困惑しながらリョウに詰め寄ると、リョウはいつもの優しい笑みを浮かべて近づいた。

「今まで隠していてゴメン…僕は――」

リョウが言いかけると、廊下の奥から新たな護衛たちが湧き出しこちらにやってきていた。