次の日の朝。 私は、いつもより少し早く登校していた。 そして、教室の自分の席に鞄を置いた後、職員室へと急いでいた。 早く先生にお礼を告げたかったから。 そして、教えてあげたい。 ――...麗奈と、戻れたんだよ、って。 「あ」 思わずそう声を上げて、笑顔になった。 教務室へ着く前の廊下で、少し先を歩く先生の後姿を見つけたからだった。