学生帽の鍔越しに、渉は龍娘と翡翠を見る。

「放課後に出頭するようにとの事でしたが…」

その瞳が、生徒指導室の片隅に捕縛された男子生徒達を一瞥する。

「早い方がいいかと思いましたので」

「いや、いいタイミングだった、感謝するぞ春夏秋冬」

龍娘は彼に椅子をすすめる。

翡翠も手近な椅子に腰掛け、三人は顔を突き合わせる。

「それで…僕にご用件というのは…?」