パタパタと、廊下に自分の足音が響く。


今は放課後。



そして私は、校門でもなく、校舎裏でもなく、


図書室を目指して、走っていた。



「…なんなんだろ、話って…」



誰もいない廊下を駆け抜け、階段を上がっていく。



タイミングの悪いことに、今日は終礼が長引き、

どのクラスよりも教室を出るのが遅くなってしまった。



(先輩、待たせてるかも…)