「はぁ〜…わかんないよー!」



私はお昼休みに屋上のフェンス越しから校庭に向かって叫んでいた



「寒い!そんな未成年の主張いらないから中に入るわよ!」



なぜか途中で出くわして無理矢理付いてきた深雪ちゃんに、襟首を引っ張られながら中に入る



深雪ちゃんは屋上に向かう人気のない階段に私を座らせて、持っていたパンを1つ差し出す



「ありがと…」



私がそのパンを受けとるのを見てから、イライラした口調で話し出した



「あんたねぇ…噂知ってるの?」


「え?」


「あんたがフラれて、綾瀬美桜と斗真が付き合ってるって噂が出始めてるわよ?」



そうだ


あの日から斗真くんとギクシャクしてあまりまともに話していない



その間も美桜ちゃんのアプローチが続いてるんだと思う



見たくもないから行きも時間を遅らせて、帰りは図書室に行かずに帰っている



「あんたはどうしてそう逃げ腰なのよ!!」



何も言い返さないでパンを頬張る私を見て、深雪ちゃんが更にキレた