いつもなら、乗ってきた車で修道院へ向かうマザー・アミコだが

彼女は２人の少女を見届けた後も、その場所を動かずにいる。


すると、ほどなく１台の黒いセダンがやってくる。

その車がマザー・アミコの傍に停止すると、左側の後部座席の窓が半分ほど下がる。

マザー・アミコが車に近より、開いた窓から車内を覗きこむと

後部座席の右側に、恰幅のよい50歳ほどの男がサングラスをかけて座っている。

黒いスーツに身を包み、白髪まじりの髪をオールバックにしたその男は

組織のトップに立つ人物特有の貫禄を感じさせる。