夏がきて秋がきて冬がきて…年が明けた。

年が明けてすぐ、私は結婚式をあげた。

もちろん笠井にも出席してもらった。

写真立ての中から私を見てくれている気がした。

私はウェディングドレス姿で笠井の写真を持ち、みんなで笑顔で写真をとった。

笠井の1周忌を終えて、少したった頃、私の、お腹の中に新しい命が芽生えた。

その頃からだ。次々と、まわりで結婚、出産が続いた。
笠井が男運がないと心配していた県外にいた、ゆかも結婚し出産し帰ってきた。
なおも結婚した。

男の子達も、みんな急に結婚し、奥さんが次々と出産していった。

気がつけば、笠井が亡くなって3年間の間に、いつも集まっていたほとんどのメンバーが、父となり母となった。

産まれてきた子供達は、みんな同級生か、一つ違い。
うれしい偶然だった。

最近の集まりは人数が倍以上に増えた。旦那さんに奥さんに、子供達。

きっと、この偶然も笠井の仕業じゃないのかなと、思う今日このごろ…。


私達は、親というスタートラインにたった。


めざすものは一緒。

子供から尊敬されるような親になりたい。