ヴリトラが単身生徒会室に潜入して正体を見破られ、危うくブリテリにされそうになっていた頃。

校舎屋上。

「すまんが俺も少々席を外す」

美葉達に声をかけ、遥が立ち上がった。

「何でぇ、皇帝もかよ」

呟く龍太郎。

「まさか皇帝…」

美葉がジト目で睨む。

「密かに『生徒会長の恋人捜査隊』から脱退する気じゃないでしょうね?脱退あるまじき事、敵前逃亡は士道不覚悟!」

「新撰組隊規たぁ博識だぁな、美葉」

宜虎が笑う。

「新撰組は脱退したら粛清されるぜ?皇帝さんよぉ」

宜虎の言葉に。

(鋼の結束、血の掟ぇえぇぇえぇぇっ!)

遥は震え上がった。