高校の卒業式が近づいてくる。

美紀は母と同じ道を進みたくて、珠希の母校の短大を受験し合格した。
中学で体育教師。
これで少しは正樹の助けになるはずだった。


珠希と同じ夢……
それが美紀の目標だった。


中学でソフトテニスの顧問をしながら、国民体育大会の出場準備をする。
珠希と全く同じコースを美紀は歩もうとしていた。


誰に教えてもらった訳ではない。

美紀は自らが希望して、この道を選んだのだ。


短大も普通の大学も通える距離には沢山あった。

その中で何故此処を珠希が選んだのか?