ケータイ小説 野いちご

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昼休みは図書室へ 【完】

揺れるキモチ
諦め

今日は朝から曇天。



嫌な予感…までは無かったけど悪寒がする。


その悪寒の正体。



いつもどおり図書室に向かってる途中で、私を見ている人。



松村くん…


「ごめん、なんか待ち伏せして」


「待ち伏せ?どうしたの?」

深刻な顔。



いい話…なわけないか。



「俺の、勘違いかもしんないんだけど…」



「えっ?」




「俺のこと、好きなの?」


目の前が真っ黒になるみたいだった。


なんてこたえればいいの?


「あ…ごめん。昨日大陽に言われてさ。橘が、俺のこと好きだって…」
「好きだよ。一緒にいたかったから、気持ちを殺してた…のに…」



もう、一緒にいられない。

深呼吸をして、泣かないようにして。


「あー、今の、忘れて?なんか気まずいから、私、もう図書室行かないから」


泣く前に、図書室に行く方向と逆の方向に走った。



走って。
走って。走って。


私、おとぎ話のお姫さまみたいじゃなかった?ってくだらないことを考えて。


とにかく松村くんのことを考えないようにした。

泣かないようにしようとした。



―諦めるために。



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