ケータイ小説 野いちご

昼休みは図書室へ 【完】

揺れるキモチ

ひなと話していた時だった。



「ひな」


その声は、小林蘭でも…松村くんでもない。


「大陽…」


――ひなのことを名前で呼ぶ、数少ない人。



「蘭と、付き合ってんの?」

「なに?会話聞いてたわけ?」


「は?今教室に来たばっかなんだけど。蘭から聞いた」

「なんで!?蘭の友達!?」

「まぁな。蘭、いいやつだから。応援してる」

「ありがとーございまーす」

なにこの重苦しい雰囲気は。


ひな、どうしたの?



私も知っている。坂下大陽(サカシタ タイヨウ)。

ひなの幼馴染み。


「あのさ、用件ってそれだけ?それだけならもう帰ってくれない?」


なんでひな、こんな怒ってるの…?



「あー、俺の用件は、ひなじゃなくて、こっち」


いきなり指をさされて、びっくりした。


わ…わたし?

あんまり関わったことないんだけど…。


「ダメ。今私達大事な話してるんだから」


「いーじゃん。五分だけ」


「無理」


あの…

私の意見聞かずに物事をすすめないでいただけます?


「五分だけだから、お願い。いいよね?橘」



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