ケータイ小説 野いちご

愛して。Ⅱ ~不良俺様ボーイズ×絶世美少女~【完】

*two*
コイ




目が覚めたのは、10時ごろだった。

隣には蓮の温もりがあって。

暑かったのか抱き枕にはされていなかったけれど、なんだか温かい気持ちになった。



久しぶりにぐっすりと寝れているだろう蓮を起こさないようにそっと布団から出る。

寝て着崩れた浴衣を直し、顔を洗ってから外の空気を吸おうと部屋を出た。



この旅館はここら辺では結構有名らしく、中には小さな庭園がある。

自然と、足はそこに向いていた。



最初に目に入ったのは、緑。

生き生きとした緑の中には、小さな池がある。

澄んだ水の中には色とりどりの鯉たちがいた。



頻繁に手入れされているのだろう、美しい庭園。

そして、そんな美しくも狭い世界で生きているこの鯉たち。

なんだか、あたしと同じような気がして目が離せなかった。

過去に囚われてなかなか抜け出せないあたしと同じような気がして、目が離せなかった。



――ガッシャーン‼︎

「っざけんな‼︎‼︎」


事が起きたのは、突然だった。



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