「んで、どうだった?」
「なにが?」
今は調度四時間目が終わった昼休み。
そして目の前には奏がいる。
「だーかーらー金狼」
奏は金狼の部分だけをボソッと誰にも聞こえないような声で言ってきた。
「あー・・・うん」
「あー・・・うんってなんだよ!?」
「まぁ、いい奴らだと思う」
「ふーん、それだけ?」
「まだ、二人にしか出会ってないから分かんねぇ」
「・・・ふーん」
奏は少しつまんなそうな顔をしながら私の教室から出て行った。
たく、なんだよその顔は・・・。
人のご飯タイムを邪魔しときながら。
私は奏がいなくなったことで今日朝買ったコンビニのパンを食べ始めた。
「やっぱメロンパンうめぇ~」
私が独り言をつぶやきながら食べていると横から明希が出てきて
「もーらい!」
と言って私のメロンパンをガブリと食べた。
「わぁ!びっくりするじゃねぇか!」
「へへぇ~要見てるとあんまりにもうまそうに食べるもんやから~」
「・・・しかも一口が大きすぎだろ」
「まぁまぁ、そない気にすんな!」
「はぁー・・・俺の昼飯が」
「なんや?要それしか持ってきてへんのか?」
「当たり前だろ?」
「もっと食わなあかんで!男やのに」
いやいや・・・私は女です。
なんて本当のことは言えないから
「いいんだよ」
と適当に流した。