千暁side


狭山蒼の過去の話を聞いてひどく胸が痛んだ。


俺とは又違う過去の傷


俺はー…

「俺は虐待とは違う虐めにあっていた」


俺は狭山蒼に自分の過去の話をしようとした。


「…。」

狭山蒼はそれに相槌もうたず黙って俺のほうを見てきた。


「俺は母子家庭で母親は夜の仕事をしていたんだ。男関係もひどかった。まだ小学生の俺を置いて家に帰らない日なんて殆どだった。」


「…。」


「そんなある日母親は俺の友達の親にまで手を出していた…。それが原因で友達の親は離婚した。」


「…。」


「それからだ…。虐められるようになったのは。家でも学校でも苦しかった。」


「…。」


「誰も助けてはくれなかった…っ…。自殺しようと何度も思った!!」