「どこいくんだよ。」


「屋上。」


「なんで?中庭行くんじゃねーの?」


「なんで知ってんの?」


「え!あっ、いや。」



変なの。

そんな情報誰から?


「どーだっていいだろ?」



嫌みなほど整った顔で、首を傾げてあたしを真っ直ぐに見つめてくる。

なっちゃんの瞳に吸い込まれそう。


――キーンコーン――


はっ!

いけないいけない!
意識が飛んでたよ。


顔が赤くなるのがわかる。

それがばれないように、逃げるように、その場から逃げた……




つもりだった……