手当てを終えるとシュウは先に保健室を出ていってしまった

私もしばらくしてから教室に戻る

すると、さっそく由梨花が私のところに寄ってきて、
目の前までくるとにやりと笑った

「なーんか、今日は仲良いのね…」

「な、何が…?」

「藤宮シュウと」

にやりと口元を上げるとそう言った

「そんなことないよ……」

「そうかなー?あいつが人の心配するとこ、私ははじめてみたけど?」


それに、と付け加えると

「どちらにしろ、気を付けなよ…リサ」

「え、気を付けるって…?」


由梨花は手のひらを口の横にあてると
ひそひそと小声で私に囁いた


「藤宮シュウに近付けば敵が多いってこと…」