重たい体を無理やり起こして制服の袖に手を通す

シュウの部屋は私の隣であれから音もしない…

顔を合わせるのがこわくて
早めに家を出ることにした



「…おはよう」

「あら、今日は早いのね」

不思議そうな顔をするお母さん
手にはいつものようにお弁当が握られていた

「はい、これ忘れないでね」

「うん、ありがとう」

「この時間なら、シュウくんはまだ部屋かしら?」


その名前に少しだけドキっとする

「あ…うん、そうじゃないかな」

「じゃあ、直接シュウくんに弁当渡しとくからね!」


にっこり微笑むお母さんに
ちょっとだけ切なくなった…