ー原田sideー
「なぁ、土方さん…」
俺は前を歩く土方さんに話しかけた。
「土方さんはあの女のことどう思うか?」
長州の間者だとか思わねぇのか?
そんな俺の質問に土方さんは、
「あいつはそんな奴ではない」
はっきりと言ってきた。
「ふ~ん…そっか。まぁ、土方さんがそう言うんだから間者では無さそうだな!!」
長州の間者では…
「…あぁ。長州の間者ではな…」
土方さんはそう小さく呟くと自分の部屋に行ってしまった。
はぁ~…
どうすっかなぁ…
新八は巡察に行ってるし…
平助は総司と一緒に稽古。
………
素振りでもしてるか。
そう思った俺は部屋の前の庭で素振りをする事にした。