私ね、遠くへ行くことになったの。
先生とは、お別れしなきゃいけないの。
だから、ねぇ、先生?
さよなら、だよ――……。
「待ってくれ!俺の前からいなくならいで……。俺はキミを……だから……さよならなんて……」
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目が覚めると、白い天井が目に飛び込んできた。
殺風景な部屋に、無駄に広いベッド。
閉めたカーテンの隙間から、太陽の光が射し込んでいる。
ベッドから勢いよく体を起こすと、体が鉛のように重く気怠い。
額に手をやると汗がベッタリと手に絡み付いた。
夢か……。
小さく溜め息をつき、重く気怠い体を引きずるようにベッドから出た。