チュンチュン....。

―――――――――.....。

「はぁ....」

一人の男が深いため息を付いている。

石田三成。

秀吉に一番忠義を尽くしているのがこの男。

「どうした?朝っぱらからそんなため息ついて」

上半身裸で汗が沢山出ている。

如何やらこの男、黒田官兵衛は朝っぱらから鍛錬をしていたようだ。

「おーいそこで一人でべちゃくちゃ喋っている小早川くーん出ておいで~」

如何やら見つかってしまったみたいだ...。

僕は、小早川秀晃よろしく。

「いいから出てきたら」

ちょっと呆れ顔の官兵衛。

「はーい!!おっはよう!!二人とも」

「おはよう」

「あぁ....」

しっかり挨拶した官兵衛と違って三成はテンションが下がり偽の様子。

「大丈夫?」

顔を覗き込む秀晃。

「はぁ....」

ものすごく、顔色が悪くクマが出来ている。

「うわぁ~まさか」

嫌そうな顔をする。

「その、まさかだな」

うんうんとうなずいている官兵衛。

「三成はここ三日寝ていない..そうだろ三成」

体中包帯で巻かれているこの男は、大谷吉継。

「あぁ....」

どよーんとしている三成。

「みっつー今日はいい天気だね」

天気は曇り空。

「あぁ....」

「えぇ!!いつもなら”秀晃何を言っている今日は曇りだぞ”って言ってくれるのに」

三成の声真似をした秀晃。

「あぁ....」

「なぁ...三成なにg「あぁ....」

官兵衛が言い終わる前に返事をした三成。

「今の三成に何を言っての無駄だ...この通り、”あぁ....”しか言わない廃人みたいになっているからな」