(なんでもしていいんだろ?)

(スゴいな…殴ってもイクかな?)

両手に手錠

僕が気違いみたいに

溺れるそれを

最初からハメられて

(吊るしてやるよ)

無防備な脇腹に

タバコの火が押しあてられて

皮膚が焼ける臭い

絶叫する

絶叫しながら

身体は悶えてしまう

(お前…狂ってんなぁ)

いつもより強いクスリかな

それで感覚が鈍くて…

何人…居るの…?

3人…4人…?

いつかのあの日…みたいに

輪姦されてる

回りに命令して見てる若い男

とびきりのサディスト…

理科の実験で引き裂かれるカエル

みたいに自分が思えてくる

回りは…部下…かな

若い男の視姦の生け贄になって



あああ…今日のクスリ…強いよ

ダメだ…痛みが鈍…い…

ああ…ああ…あ…

手錠が…いい…

殺してくれないかな…

このまま吊るされて死にたい

もっとクスリ打てば

死ぬ…よ…

「ころ…し…て…」





数時間前に男が部屋に来た

禁断症状で震えてる僕に

クスリを打ち

珍しく話し始めた



「今夜の客は大事な客だ…逆らうな

よ…今夜のルールだからな…わかる

な…?」

僕は薄れていく焦燥と震えの中で

うなずいた

「少し…趣味が変わってる…まあ…

この業界では珍しいことじゃない」

「どんな…?」

僕はぼんやりと尋ねた

「…お前は半殺しの目に遭う覚悟を

しておけ…サディストだ…だが自分

は眺めてる…ある意味外道だ…生き

て帰れないこともあるからな…」