わたしが妊娠したとき、わたしはまだ16歳だった。



普通高校に通う高校二年生のときのこと。


今思い返すと、まだほんの子供だったと思う。


これから書くことは、15歳から18歳までのわたしの物語。








わたしは望月由衣。15歳。


わたしは絵を描くのが大好きで、毎日ひまさえあれば、絵やマンガやイラストばかり描いていた。


夢は、マンガ家になること。



高校の授業の合間には、こっそり教科書のすみに落書きをしたりして、楽しんでいた。




「ねぇ、望月さんって、絵がうまいんだね。」

まだ高校に入学したばかりの高校一年生のとき、となりの席の吉岡晃司くんがわたしに話しかけてきた。


わたしの教科書の落書きを、となりから覗いていたのだ。