むか~しむかしあるところに王様とお妃さまがいました。しかしこの二人には子供がいませんでした・・・。



 ある雪の降る日、お妃様が窓の側に座って刺繍をしていました。




         チクッ!




 「いたっ。あぁ血が出てしまいましたわ。はぁ早く子供が欲しいわ・・・」



 お妃様は血の出た指の上に雪が舞い降りてきました。



 「もし、子供ができたのなら肌は雪のように白く、髪は黒真珠のように黒く、唇は血のように赤くかわいらしい男の子が欲しいわ~」






 そんなことを思いながらも月日が経ちお妃様は男の子を産みました。






 この子はお妃様が願っていた通り肌は雪のように白く、髪は黒真珠のように黒く、唇は血のように赤い子でした。



 そのため男の子は白雪王子(しらゆきおうじ)と呼ばれるようになりました







   月日は経ち王子5歳のとき突然、王子の生活に亀裂が入る・・・・