「めずらしいですね。シンさんが私たちを呼び出すの。」

「何か御用でも?」

目の前にあるソファに座りながら話し出すサラとヒナ。

二人とも天神連合の傘下のレディースの頭である。

「まぁな。いつもはヤミにやらせてたからな」

タバコに火をつけながら俺は言う。

今日こいつらを呼んだのは、ある大きな仕事をしてもらうためだった。

こいつらのレディースArtemisとDianaは主に敵のチームに忍び込み情報を得るという、スパイ的仕事をする。

だからこいつらには今日から、

「お前ら、2人ずつチームから頭の回転が速い奴と、仕事ができる奴をスパイに出せ。」

「どこへ。」

どこへ?んなもん決まってんだろうが。

「空蜘蛛(そらぐも)と、鶴姫(つるひめ)にだ」

「シ、シンさん!そこはっ、・・・・・そこは狂獣連合じゃないっすか!!」

そうだ。お前らは明日から狂獣連合に入るんだ。