「シンさん!もうやめといたほうがいいっす!!」

「「総長!!」」

「うるっせぇ!!」

近くにあった椅子をけ飛ばした。

そして、左手に持っていた注射器を右の二の腕辺りに刺した。

フッと心が軽くなる。嫌なことも、つらいことも全部忘れられる。

何やってんだ俺は。

レナがいなくなると、すぐこれだ。

先日レナが狂獣連合の奴らに連れて行かれちまった。

あいつらの奇襲のおかげでこっちは多くの負傷者が出た。

けど、そんなんレナのことに比べたら、屁でもねぇ。

なんだってレナが連れて行かれちまったんだ・・・。

レナ、レナ、レナ。

「シンっ!!また一人でやったの!?あたしも一緒って言ったじゃない!!」

バンッと音がしてドアを見ると、ユイが立っていた。