「説明はここまでだな。んじゃ、各自かいさ・・・」

「ちょ、ちょっと待ってよ!!」

ヒサが「解散」という言葉を出す前に止めた。

「あたし、まだ何にも知らされてないんだけど!」

だって、まだ何もわかってないよ!拉致られた理由とか、拉致った方法とか。って、そうだよ!!

「・・・・・。何が知りたい。」

ヒサがめんどくさそうに頭をかきながらあたしを見る。

「ま、まずはどうやってあたしを拉致ったの。」

あたしの予想が正ければ、あたしはまだあそこで眠らされていたはず。

「俺たちが、東口の交差点を走ったんだよ。」

ミズキが部屋の隅にあった冷蔵庫からコーラを取り出しながら話し出す。

「さっき、ヒサが言ってただろ?俺たち霧猫の役割を。だから俺たちがあそこを走って敵の目を引き付け・・・」

「ま、待って!!い、今東口って・・」

「そうだ。」

だ、だって東口の交差点って・・・・・・あそこは・・・・・・。