ケータイ小説 野いちご

天神学園高等部の奇怪な面々Ⅷ

幸多 万里は上手く行き過ぎて怖い

朝。

幸多 万里は修学旅行に来ている天神学園生徒の誰よりも早くに目を覚ました。

別に早朝に起きようと思った訳ではなく、目が覚めたら偶然この時間だったというだけ。

にもかかわらず、彼女は早起きする努力をする事なく、ムカッチャパピリアの水平線に浮かぶ殊更に美しい朝陽を拝む事ができた。

何ら労せず、『早起きは三文の得』を体現する。

これこそ万里の幸福体質。

…他の生徒達が起きてきて、朝食をとるまでには時間がある。

万里はパック入りのフレッシュジュースのストローを咥えつつ、今朝の新聞に目を通す。

中東は相変わらず政情不安定だの、某国でミサイルが強奪されただのという記事を斜め読みしながら。

「……?」

彼女はふと、今朝は兵士が多くムカッチャスチャラカを歩いている事に気づいた。


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