わたしがその依頼を受けたのは、夏も終わりの季節でした。

わたしの家は代々強い霊能力を持つ者が生まれる為、家業は霊能力を使った仕事です。

主に心霊現象と思われることを解決するのが、わたし達の役目だと思っていました。

そういうふうに家族からも言われ、周囲の人達にも言われ続けてきたからです。

わたしの師にあたるのは、実の母親です。

その母から伝えられたのが、今回の件です。

母の友人の、そのまた友人の娘さんが、ちょっと困ったことになっているとのことでした。

実際、家を訪ねても良いと言われたので、わたしはその家に向かうことにしました。