ケータイ小説 野いちご

愛なんかいらない 〜キュート過ぎる部下〜

彼女疑惑

その日の飲み会。


居酒屋で、私の隣の席の人がトイレかどこかへ行ってしまい、ヤバイかなあと思っていたら……


「谷崎君、飲んでるかな?」


などと言いながら、阿部が隣へ座って来た。


「飲んでますよ」


「おや、まだビールかい? 君だったらこっちがいいだろう……」


なんて言って、誰かが頼んだ焼酎のボトルを掴むと、「グラスはないかなあ」と言いながら私に体を寄せ、耳元で


「お産したてで女房が相手してくれないんだ。人助けだと思って、付き合ってくれないかな?」

と小声で囁いた。



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