今日は、理科室で実験だっけ…

瀬戸内と唯香ちゃんが一緒にいるところなんて見たくない。

いや、唯香ちゃんがいなくても、瀬戸内と顔を合わせたくない。

クラスのみんなが教室を出て、理科室に向かっていく。

あたしは一人、自分の席に座って頬杖をついていた。



「美月、まだ行かないの?」

「そろそろ行かなきゃね」

いつの間にか、あたしの席の前に立っていた愛菜。

あたしは笑顔を作って、渋々立ち上がった。