夏休みも終わり、秋晴れの空。
風が冷たくなってきた今日この頃、私は親友の家でテストの結果に泣いていた。
「ひな…あんたよく2点なんて取れたわね。逆にホメたいわ」
そんな見捨てるようなこと言わないでよ…。
我が親友、そして幼なじみの関川美織ちゃんは私のテストを眺め、ため息を吐く。
こ、これにはワケがあってね!
気付いたら夏休みが終わってて、2週間後にテストがあるなんて知らなかったの!
宿題は7月に終わらせちゃってたから、ここ1か月、ほとんど勉強とは無縁で…。
だから、5教科の平均13点なんてとんでもない数字を書かれちゃった。
「ホント、バカ」
私も、もう人生の中で何度そう思ったか…。
でもやっぱり、美織ちゃんにそう言われ、何も努力しなかった自分に後悔をした。
問題集でも買って、コツコツ勉強しとけばよかったぁ…。
「み、美織ちゃん……」
勉強教えて…。
この点数から救って……!
呆れて腕を組む美織ちゃんに抱きつくと、ダダダダッと階段を駆け上がってくる音が聞こえてくる。
「どうした!?ひな!」
この声とうるささは…。
バッと振り向くと、美織ちゃんのイトコの悠ちゃんが顔を出した。
「ゆ、悠ちゃん…!」
悠ちゃんこと、大学2年生の山井悠河。
名字は違えど、美織ちゃんとは立派なイトコ同士。