「……はあ」


あの日に話していた事、少女には保留ということにしてもらった。


(急に“組もう”なんて言われても)


理由がはっきりしていない為、簡単に頷く事は出来ない。


「散葉?」


「あ、那古ちゃん」


幸い、あの時の出来事は、那古を含め、3人共覚えていない様だった。


(でも、それで良かった)


「今日、転校生が来るんだって」


「転校生?」


「うん。しかも2人だって。珍しいよね?この時期に転校生なんて」


「そう、だね」


暫くした後、担任が入って来た。