悲しさを紛らわせようとあたしは部屋に隠してあった薬に手を伸ばした


「だめっ…」


母の声が響く

母はあたしが
薬をしている事に
気付いていた


バチンッ

始めて母に叩かれた


「あんたっ…死んだ子供を考えなさい…」

母が泣きながら云う


病院から伝わっていたんだ…


「………ああぁぁ!」

あたしは叫んだ


狂ったような叫び声


「璃子っ!璃子ぉ…やめて………」

母があたしに
すがりつく…


「きゃぁぁあ〜…」

母をみればみるほど
あたしの中で
何かが崩れてく…


バンっ
バサッ
ガタタッっ


あたしは物を
投げ回した…


「早くっ!早く…薬」


あたしは泣き疲れて
眠ってしまった…


その間に薬は
全部捨てられた…