晴菜が死んで
日がたった


そんなある日

あたしは修の部屋で
ポンプを見つける


ポンプ=注射器

シャブの基本


あたしはポンプは
まだした事なかった

その時
修が帰ってきた


「ねえ…」

「ん?」

あたしの手の
ポンプを見て


「あっ」

修が声をだす

「なに?やりたいん?」


「…うん…したいかも」


修は慣れた
手つきでポンプに
液体を流し込む

それをあたしの
腕に差し込む


チクッ

「ッ…」

軽い痛みと共に
気持ち良さ…


粉なんて目じゃない程
気持ちかった


あたしは何度も何度も
腕と足に
打ち続けた…


3年の8月…

あたしの腕と足は
ガサガサ…

青紫に浮き上がる
注射のあと


シャブ焼けで
あたしの肌は黒かった


そんな時
2か月…

生理がきてない事に
気付いた


「まさか…」



とは思ったが
あたしは薬局に向かった


手にとるのは

「妊娠検査薬」


すぐ家に帰り
家のトイレで
検査した…


縦線…


陰性……



出来ていた…


あたしは
薬をやめようと
心にきめた


だけど
あたしはもう遅かった

薬物中毒…

犯されてく



「ねぇ…修?」

「ん〜?」

「…赤ちゃん出来た」

「………は?」

「………」

「…無理…」

「え?…どういう事…」

「別れよ…」

「…やだ…別れたくない!赤ちゃんは…?どうするの…?」


ガンッ


修はあたしを
殴った

髪を掴んで
あたしを蹴り飛ばした


お腹を
思いっきり…

蹴りまくった…


あたしは逃げた

怖くて必死に逃げた



街ゆく人が
あたしを見てる…


「なに?」


下半身を何かが
流れてくのを感じた


「ッ…」

血が流れてる…

近くの病院に
駆け込んだ


「流産…」

あっさりと

医者に告げられた