「あたし、学校行ってくる」


「ん。帰り、迎えに行こうか?」


「いえ、大丈夫です!!」


ソファから立ち上がる


「あたし、行ってきます」


「ん、行ってらっしゃい」


あたしはまた学校へ向かった


大丈夫


まだ学校は終わってない


...終わりかけだけど


「あ!!梓!!」


廊下を走ってるとあたしのカバンを持ってる玲に出会った


「玲!!遼平見てない!?」


「遼平?えーっと...あ、さっき教室に来たよ?」


「どこに行った!?」


「さあ?多分教室に居るよ。遼平も梓探してたし」


「ありがと!!」


「カバン!!」


玲を追い越して走り出そうとする


「あたしの家に多分恵吾さんが居るから渡しといて!!先帰っていいから!!」


あたしはそのまま教室まで走った


「まったく...2人して何すれ違ってんだか」


玲の声はあたしには届くはずがなかった


だけど玲の声は穏やかで...


その顔も嬉しそうな笑みが零れていた