━それから、一ヶ月がたった頃。


「真珠の父さんを殺した『岸辺 豊太郎』ってやつが、この街をうろついてるらしい。」

「...ほんとですか!?」

「ああ。街の奴らを困らしてるらしい。金を盗んだり、人を殺したり。」

「...そうですか。」

「真珠の父さんを殺さなくても、どちみち殺されるヤツだな。岸辺ってヤツは。」



そう。
私のパパを殺した岸辺 豊太郎の居場所が見つかった。


ということは、私はもうすこしで、ここを去らなければならない。

悲しい...悲しい...けど。



これは私が決めたことだから。