気がつくと、パソコンのディスプレイはスクリーンセーバーに変わっていた。

アイツにメールを送ってから、それだけ長い時間が経ったと言うことか。

オレは首を振った。

何惚けてるんだ、オレは。

いつかこんな時が来ることは分かっていたはずなのに。

今日、東雲と話すアイツの姿を見たときから覚悟していたはずだ。

ひとつため息をついてマウスを軽く動かすと、スクリーンセーバーは消えて再びWEBメールの受信トレイが表示された。

オレは、アイツから届いたメールを読み返した。


<……でしょ?>


そうだ。

懐かしいな、この台詞。

あのときも、アイツはオレにそう言ったんだ。



あの瞬間……

オレはアイツに恋をしたんだ。



オレは目を閉じて、その時のことを思い出した。