学さんと出会ってちょうど一週間が過ぎた。


相変わらず、アイツの陰に怯えているあたしだけど、学さんがいるから安心できる。





もうすぐ、夏休みが、終わる。





学校には、行くべきか行かざるべきか。


家にかけてある制服が、寂しそうにつるされているのを思い出した。


それでもあたしは、あの制服を、着ることができるのだろうか。


「葉奈、お前学校はいつからだ?」


…。


学さん、空気を読んでください。


あたしは今、超シリアスな気分なんですよ。


なのに、そんな真顔で聞いてこないでください。


クーラーのきいた涼しい部屋。


学さんはあたしのために部屋を作ってくれた。


今まで使っていなかった部屋だけあって、埃をかぶってはいたけど、掃除をしたらめちゃくちゃ綺麗になった。


綺麗なヒノキの本棚。


同じく、ベッド。


そして白い綺麗な机。


カーテンは学さんと一緒に買いに行った。


おかげで今までなかった部屋を貰えてうれしかった。


学さんも「綺麗になったなァ」って感心してた。


それが、とてもうれしかった。