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目が覚めた時、私は夢の内容を覚えていた。

というのも、昨日見たファンタジックな夢ではない。


私がカナトをこき使い、ブレザーの洗濯、カナトの服探しその他諸々をカナトに命令したという夢。

やり方がわからないと戸惑うカナトにイラッとしつつ口頭で教えるのは骨が折れた。

でも夢に見るということは、案外私のタイプはああいう男なのかもしれない。

もしそうだとしたら1ヶ月、弁当の中身を精進料理に変えてやるというくらい嫌だけど。


私は上半身を起こす。

その時、ベッドの上に何かが乗っていることに気がついた。

きっと漫画か学生鞄だ。うんうん、絶対にそうだよ。宇宙の真理的にもそうなってるはず。


私の必死の願いと宇宙の真理的な何かは、ものの1秒で粉々に砕け散った。





「ああ、おはよう………………体調は大丈夫かい?」





「わーお、あたくしってば昏睡しているのかしら」