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――ヴヴヴ、ヴヴヴ、ヴヴヴ。
大学での授業を終えて喫茶店にいるとき、テーブルの上でケータイが震えた。
カフェオレの氷のジェンガが、振動で崩れる。
画面表示の「涼子(フルート)」の文字に、ぼくは思わず飛びついた。
(きたっ……!)
――バクン。
胸が鳴る。
関係を終わらせるメールか、風邪や用事での不通をわびるメールか。
天国か地獄か。
おそるおそる開くと、
『あなたにいっておかなければいけないことがあります』
涼子からのメールは、そう始まっていた。
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