夕暮れ時、頬に当たる風に心地よさを感じながら

今日も私はここにいる。


―――オフィスビルが建ち並ぶ、

この一角の

小さなオープンカフェの一番

通りに近いこの席が

最近の夕方の私の特等席だ。


アイスコーヒーを口に含んで

真横のビルを見上げる。


十二階のその窓は

夕陽を紅く反射して

眩しく輝いている。