ケータイ小説 野いちご

キス、しちまいました

キス、しちまいました

学校のすぐ近くにあるコンビニ。

俺こと佐倉由生(サクラ ユイ)は仲間達と学校に着く前にそこのコンビニに立ち寄るのが日課だった。

今は6月。
夏に近づき鬱屈とした梅雨が俺達学生の肌を汗ばませる。

まだ夏ではないにせよ、こうもうざったい暑さが続くと冷たいアイスが食べたくなるのも当然だ。

「由生ー、お前今日何食うのー?ちなみに僕はガッリガリくーん」

「お前またそれかよ。本当飽きないのな」

ひょいとガリガリくん片手に覗きこんでくる坂本春(サカモト シュン)に苦笑しながら答える。

男にしては珍しい『僕』を一人称とする春が他のアイスを買っているのを見たことがない。

「ガリガリくん舐めちゃいけないよ?んで由生は何にすんの?」
軽く首を傾げて問う春。…可愛らしいその顔でやれば大抵の女子はすぐ落ちるだろう。
それを自分自身熟知しているのか、春の周りに女は絶えない。

簡潔に言えば、要領の良いチャラ男。


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