だんだんと蝉の鳴き声が聞こえなくなり始めた頃。



「じゃあ…行ってくるな!!」



屯所の門の前で平助はニカッと笑顔を見せ

手をあげた。



「頼むぞ平助、私たちもあとから追いかけるからな。」



近藤さんがうんうん、と相づちをうちながら言った。



新選組は将軍様の上洛要請、

そして隊士募集のために何人か江戸へと下ることになった。



それに抜擢されたのが平助で、

何やら知り合いにすごい人がいるらしい。


そのためにみんなより一足先に出発することになった。








数日後、近藤さんたちもあとを追って出発した。