学校を終え、友達と一緒に帰ってくる。
特に変わった事もなく至って平凡な毎日。

家に着き、いつも通りポストを空ける。


一枚の白い封筒。それだけがちょこんと置いてあった。


……………なんだろう？


普通、表紙に差出人の名前が書いてあるよね？

私は疑問に思いながらも後ろを見た。

『鈴鹿鈴（ｽｽﾞｶﾘﾝ）様へ』


へっ!?私宛て！？？

まさかの名前に驚く。
こう言う手紙は、お母さんに来そうな物なんだけどな………。
ちなみに私の母は芸能人と言う物をやっている。
まぁまぁの売れっ子。
モデル出だから納得もいくけど。
だからファンレターか何かかと思ったんだけど…。


まぁ私宛てに書いてある訳だし、部屋に行ったら開けてみるか！


そんな事を思いつつ、私は玄関を開けた。



私はまだこの時何も知らなかったんだ。
この手紙によって私の人生が大きく変わるなんて。
まだ予感すらたっていなかった―――……