無我夢中で走ってたどり着いたのは

いつもの寮だった…


「…ひっく……う~~……グスッ…」



どのぐらいそうやって泣いていただろう。



--ガチャ


「恋歌…?」

遥が帰って来たらしい。


「どうしたの?」

目の前に泣いている人がいたらそう聞くのは

当たり前の事。

そして、それは友を思う優しさ。


だけど今の恋歌には…

「別に…っ!!」

その優しさを素直に

受け取る事が出来なかった。