隣の部屋では死にたい奴が泣いていて

扉の前ではその母親が泣いていて


僕は一人でうずくまる

涙なんかはこぼれないが

最悪な気分で耳を塞いでいる


この狭い部屋が

世界の果てのような気がする


なにで繋がっている

血液か

このぬるい血液で

かろうじて繋がっているのか


――つめたい

氷のようなこのからだに

そんなものは流れているだろうか

触れることもできぬなにか


絆というやつがもしあるなら

今すぐここに持ってきてくれ


浮遊さえもできなくて苦しいんだ

いっそ絶ち切ってくれないか


死にたいなら死ねばいいと思う

ベッドに丸まって眠りに落ちる

あまりにもつめたい――!


目覚めたら

この寂しい場所にはいたくないなあと思っていた